弘法大師が五智不動尊を創祀した際に伝えたといわれる「きゅうりふうじ」。土用の丑の日に、一切衆生の病苦、悪業、災難を、きゅうりの中に封じ込めるという秘法厳修が、今日正午から御室の五智山蓮華寺で始まりました。
名前、年齢、病名などを記したきゅうりに、僧侶が真言を唱えながら般若心経を埋め込みます。御加持が済んだきゅうりを家に持ち帰り、朝晩、不動明王の真言を唱えながら、このきゅうりで、身体の痛いところや、悪いところをさすり、4日目の朝、清浄な土の中か、川に流すと、持病、難病から逃れられると伝えられています。
いかにも、信仰心の厚いお年寄りが大勢訪れそうな法要なのですが、この数年、若い参拝者や外国人の参拝者が増えているとのこと。今日も一番に加持受付をしたのは若い女性だったということです。「『癒し』という言葉がブームになりましたが、病気や災難から苦しみを取り除いて、心を健やかにするのは、元々、お寺の仕事。昔は当たり前だったことが、最近になって、また見直されてきたのかもしれません」と寺務方がお話くださいました。
この「きゅうりふうじ」は、明日が本祭。また、二の丑、8月1日(木)にも行われます。ぜひ、この機会に1200年の歴史を持つ「癒し」の御加持をお受けください。 |